院長コラム

2025.03.05

スギ花粉飛散始まる

3月になりました。少し暖かい日がありましたが、相変わらず寒波が来ています。

スギ花粉はというと、226日に花粉飛散日となっています。雨も降りましたが、33日が40個程度の飛散がありました。スギ花粉症の方は無防備では、症状が出てしまいますので特に症状の出ていない段階から内服を毎日服用していただき、なおかつ鼻噴霧ステロイドを点鼻して、抗アレルギー薬の点眼を毎朝、家を出る前に行ってください。帰宅前にも点眼をしてください。薬の入った状態で外出するようにすることが大切です。一度発作が出てしまうと花粉の飛散が少なくてもすぐに反応するようになります。
アレルギー反応の反応閾値を下げない(簡単に反応するようにならない)ためにも症状出現前からの服薬が重要と言われています。事前の服用でも症状が出現するほどの飛散量があったなら再度受診してください。重症時の対策もありますので我慢しないでこの時期を乗り切りましょう。貼付製材や抗IgE抗体製剤、一時的なステロイド投与なども行いますので、いつでもご相談ください。

この2週間がスギ花粉の山場です。避けることもお考え下さい。メガネやマスク、帽子などは大変有効です。ウール素材のアウターは避けましょう。化繊の素材のものが有効です。
お気をつけてお過ごしください。

2025.02.04

スギ花粉症予防

立春が過ぎ暦の上では春が訪れるはずですが、実際は最大の寒波がやってくるようです。まだ1週間は真冬のままのようです。

今年のスギ花粉症は花粉の飛散量が多いと予想されています。花粉症の方はそれなりの対策が必要です。先日大阪府の保健所でも花粉の飛散個数の観測が始まりましたが、まだ0個のままです。1㎠あたり連続して1個以上観測されれば花粉飛散開始日となります。まだ2週間程度先ではないかと考えています。
予防的に治療を始める初期療法は2月15日から開始してください。それまでに用意した抗アレルギー薬、鼻噴霧ステロイド剤、抗アレルギー点眼薬をすべて215日から開始してください。もちろん何の症状がなくてもすべて始めてください。先に体の中に薬剤が入り、花粉の吸入を行っても発作が起きないようにしておくことが肝要です。

皆様の中には症状が出たら飲む、点鼻する、目薬をさすと考えている方が多いように思います。それでは花粉量が少なくてもアレルギー反応を起こしてしまうという閾値の低下を招きますのでくれぐれも受け取った花粉症の薬はおいておかずに服薬してください。まだ手元にない方は早く薬を取りに診察に来てください。あと10日ほどしかありません。ご注意ください。

2025.01.16

インフルエンザ大流行

皆様あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

気候的には穏やかな年始ですが、感染症はというとインフルエンザの嵐で警報レベルです。A型インフルエンザが史上最も多い観測と報道されています。年末がピークだったようです。ここ数年新型コロナウイルス感染症のため、他の疾患の流行がなく免疫がなくなっていたため手足口病、マイコプラズマ肺炎に続きインフルエンザの大流行を起こしているものと考えられます。その新型コロナウイルス感染症も徐々に増加傾向にあるようです。
中国で報告されているヒトメタニューモウイルスも気になります。そこで再びマスク生活が必要ではないでしょうか。インフルエンザ以外いずれの疾患もこれといった治療法はありません。密を避け、マスクをしてうがい、手洗い、栄養、休養が基本です。とにかく免疫を落とさないことが肝要であります。ご注意ください。

また今年のスギ花粉症は大量飛散が予想されています。今月はスギ花粉症に対するレーザー治療を行っていますのでご希望の方は早めに一度ご連絡いただき必要な検査や予約を行ってください。まだ半月ありますので間に合います。
一度受付まで電話を入れてください。よろしくお願いいたします。

2024.12.05

インフルエンザ流行始まる

12月になりました。長い夏の後、秋がなく冬になったような季節感です。感染症はインフルエンザが早速流行りだしていて、A型がちょくちょく検出されます。学級閉鎖もあるようです。発熱と咽頭痛、咳、鼻水、倦怠感などが主な症状です。受診される方の中で発熱者の割合が徐々に増加しています。しばらくご無沙汰だった新型コロナウイルスの感染も見られます。インフルエンザと同様の症状です。KP.3株が主流なようです。次にXEC株が多いようです。インフルエンザ、コロナいずれも同時抗原検査ができますので、発熱後1日程度で受診していただくことが望ましいです。

当院では来年のスギ花粉症に対するレーザー治療を希望する方の予約を121日から開始しています。レーザー治療自体は来年1月中に行いますので予定をお考えいただき申し込んでください。血液のアレルギー抗体検査をまだ受けていない方は早めに受診いただき結果判定後にご予約ということになります。またゾレアという抗IgE抗体製剤の注射をご希望の方は1月中に1度受診してください。血液検査にてIgE抗体の量を測定し投与スケジュールを調節いたします。年末は12月28日(土)午前診まで、年始は1月6日(月)から通常通り診療を行います。

2024.11.08

風邪と中耳炎

11月に入り、ようやく気温が下がり紅葉の季節になってきました。
同時に風邪ひきの子供たちが増加しています。コロナの流行期にはほとんど見られなかったのですが、コロナ流行前と同じように風邪ひきから急性中耳炎になる子供が増加しています。正確に述べますと、ウイルス感染の後、細菌感染を起こした鼻汁により中耳に炎症を起こし急性中耳炎になります。症状は耳痛、発熱、年齢により不機嫌、耳漏、耳閉感、耳の中での異音、耳の違和感などです。幼児では発熱がありますが、ないこともあり年齢が学童期になりますと耳の症状がほとんどになります。
治療の第一は抗菌薬内服です。起炎菌は肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、モラクセラ・カタラーリスです。主にペニシリン系抗菌薬が投与されることが多いのですが、耐性菌の問題や地域の薬剤の流通状況(現在も抗菌薬や鎮咳剤など出荷調整になっている薬剤も少なくありません)から必ずしも選択されないこともあり、治りに影響を及ぼすことも考えられます。場合により鼓膜を切って中の膿を出す鼓膜切開術が行われる場合もあります。耳痛や耳漏など耳の症状がなくなっても滲出液の貯留が続く場合もあり治癒を告げられるまで通院が必要になります。
保育園通園により何度も中耳炎が起こる反復性中耳炎もあります。程度により鼓膜チューブ挿入の適応になることがありますので、ご相談ください。
風邪ひきから急性中耳炎にならなくても滲出性中耳炎になっている場合も少なくありません。痛みがなくても子供の聞こえがおかしいと感じたらすぐに耳鼻科を受診ください。

 

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