院長コラム

2024.10.09

子供の鼻づまり

10月3日(木)~5日(土)を日本耳科学会参加のため休診していました。
7日(月)から通常通り診療を行っていますが、大変ご不便をおかけしました。今後しばらくは暦通りの診療日程です。

さて今月は子供の鼻詰まりのお話です。乳幼児から学童まで鼻詰まりがあると口呼吸になり、しゃべり方に変化が生じ、睡眠時にいびきや無呼吸が起こることになります。長く続くことにより下顎の発育が悪くなったり、顔貌に変化が生じたりします。ひいては歯並びや嚙み合わせにも影響が及ぶこととなります。
原因ですが、風邪ひきなら長く続くことはなく一定期間が過ぎれば改善しますが、いつまでも治らないとなるとアデノイドの肥大、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎を疑うことになります。アデノイドは鼻のずっと奥で上咽頭というところにあるリンパ組織で扁桃の仲間です。4-6歳ごろに最も大きくなりますが、個人差があり2歳ぐらいから成人前まで大きな人もいます。口を大きく開けても見えません。また副鼻腔炎も鼻の中を詳細に観察する必要があります。いずれも細い内視鏡を鼻からいれて検査を行うことになります。
アレルギー性鼻炎は花粉症であるのか、通年性のものなのか血液検査を行い、特異的IgE抗体を測る必要があります。そしてその抗体に応じた治療を行うことが必要です。そのためには一度耳鼻科で検査を受けていただき、鼻詰まりの原因をはっきりさせ、いつも鼻呼吸ができる健康な呼吸状態を作ることが重要です。