インフルエンザ流行
12月に入って寒い毎日が続いています。感冒症状を持つ人は多く、2週目にはインフルエンザの方が受診されるようになりました。近隣の小学校でも学級閉鎖が報告されています。全国的にも流行期に入ったとの報道がありました。ワクチン接種はお済でしょうか。まだの方は急いでください。少なくとも年内には済ませる必要があります。症状はやはり咳と鼻水、倦怠感、悪寒、そして高熱です。今年は比較的高めの熱の方が多いようです。そのような風邪症状と半日以上熱が持続するようでしたら一度受診してインフルエンザの迅速キットで検査を受けていただくのが望ましいでしょう。早く確定して周囲の人々への感染拡大を防ぐ必要があります。今年は当院では迅速キットの目視だけではなく機器による読み取りも行っています。より正確に判定できますのでご安心ください。
また花粉症に対するレーザー治療の受付も始まっています。来年1月に行うレーザー治療の予約は早めにお済ませください。舌下免疫を考えている方も来シーズン向けにはすでに終了していますので、とりあえずレーザーを受けていただいて来年のシーズン終了後に舌下免疫を始めるという方法をお勧めいたします。そのころにはスギ舌下免疫錠シダキュアも1ヶ月処方可能になっています。
尚、年内は12/29(土)午前診まで、年始は1/7(月)から平常通り診療します。12/30(日)から1/6(日)まで休診となりますのでご注意ください。皆様どうぞよいお年をお迎えください。
副鼻腔炎と咳
11月も半ばを過ぎ朝夕が寒くなるのと同時に子供たちの風邪ひきが大変多くなってきました。気温が高い間は鼻水、咳などの風邪症状のない嚥下時咽頭痛と発熱の扁桃炎が多かったのですが、現在は咳と鼻水、少しの発熱です。インフルエンザは1ヶ月ほど前に限定的に検出されたものの今は流行していません。咳症状が多く、ほとんどの方が痰が絡む、夜横になると咳で眠ることができないといった後鼻漏からの咳症状です。単なる風邪ではなく副鼻腔炎になっていることが多く、咳止めをいくら飲んでもおさまるはずがありません。痰の絡む咳は鼻内の診察をせずして診断がつくことはありえません。いつまでも咳止めだけで頑張るのは無理があります。耳鼻咽喉科で正しい診断を受けていただいて原因治療を行いましょう。中には乾燥した咳が1ヶ月以上続いているようなこともあります。場合により咳喘息も潜んでいることもありますので注意が必要です。この場合はステロイドの吸入を行っていただきます。それぞれの原因に応じた治療が必要になりますので、いつも咳止めだけでは治りません。ご注意ください。
来年のスギ花粉症に対するレーザー治療の予約は12月から開始し、治療は来年1月中に行います。今しばらくお待ちください。
秋のアレルギー
秋も深まり朝夕の気温も随分と下がってきました。すると途端にインフルエンザの噂を聞くようになってきました。当院ではまだ検出はされていませんが、発熱の人にはインフルエンザ迅速キットでの検査を始めています。枚方市内では学級閉鎖もあったようです。例年10月下旬に第1号が出るのですが、今年はやや早めなようです。うがい・手洗い・マスクが欠かせない季節となってきました。
同時にダニアレルギーの症状がピークを迎えています。8月に生息数がピークを迎えたダニが死骸となって吸入アレルゲンとしての最大量となるのが10月なのです。朝くしゃみが連発する、鼻水が止まらない、夜寝ようとすると鼻詰まりがひどく鼻水が垂れてくるなどの症状です。目のかゆみもよくある症状です。これらの症状を抑えるのはアレルギーの薬ですが、根本的な治療はダニ舌下免疫療法のミティキュアの服用です。この季節にアレルギー症状が出た人は一度血液検査で原因アレルゲンを調べ対策をされるといいでしょう。もし春のスギ、ヒノキが一緒に検出された場合はこちらの根本治療のスギ舌下免疫療法シダトレン・シダキュアとどちらを先行させるか悩ましいところですが、11月になればやはりスギ舌下免疫療法を先行させることになります。当院では開始を少しずらすだけで同時併用を行っていますので、詳しいことは一度診察・検査の上ご相談ください。
秋はダニアレルギーの季節です
6月の地震の後は猛暑の夏が続き、9月4日には台風21号が各地で猛威を振るいました。自然災害とは比較的無縁だった大阪で改めて自然の怖さを体感しました。被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。季節は秋に向かっていますが、台風も続発していますし安定しない毎日が続いています。猛暑の疲れから体調を壊すことのないようご自愛ください。夏前から少し流行っていましたRSウイルス感染症も落ち着いてきて、現在のところ特にこれといった流行はありません。秋のアレルギーが少し出ているくらいです。秋のアレルギーはブタクサ・ヨモギなどの花粉症とダニの死骸の増加からダニアレルギーが強くなってきています。秋の花粉症に対しては症状緩和薬を使用するくらいですが、ダニアレルギーに対しては根本的な治療がありますので、この機会にぜひ受けていただきたいと思います。ダニ舌下免疫療法です。特に小学生の子供たちはこれからずっと悩まされる可能性がありますので、症状緩和薬だけで先送りするのではなく、思い切って根本的治療であるダニ舌下免疫療法にチャレンジしていただきたいです。初回のみ副作用を見極めるため待ち時間を要しますが、2週目、3週目と普通診察枠でほとんど時間はかかりません。その後は1か月に1回の受診となります。最初の3回だけ毎週の受診を要しますが、その後ほとんど手間はかかりません。効果も比較的早期に現れるお子様が多いようです。ダニ舌下免疫療法を希望される方は一度ダニのIgE抗体の測定が必要です。他院で受けた検査結果でも結構です。一度ご相談ください。
10月4日(木)から10月6日(土)まで日本耳科学会総会出席のため休診させていただきます。体育の日の連休と合わせて5連休となりますのでご注意のほどお願いいたします。
日帰り内視鏡下耳科手術
連日酷暑が続いていますが、疲労が取れるお盆休みを過ごされていますでしょうか。暑さのため移動などでかえって疲れが残ることのないようご注意ください。最近は花粉症・アレルギー性鼻炎の治療の話題ばかりこのコラムで取り上げていますが、これといった大流行するような疾患がないためでもありますが、ここ数年特にアレルギー性鼻炎・花粉症の舌下免疫療法に注力しているためでもあります。ただそれ以上に力を注いでいるのが、日帰り内視鏡下耳科手術です。当院では以前より日帰り局所麻酔下鼓室形成術を行ってきました。さらに進化させてより低侵襲の手術を実践するため局所麻酔下に内視鏡下耳科手術を取り入れています。おそらく日本でも当院だけではないでしょうか。適応となるのは慢性中耳炎、癒着性中耳炎、術後耳、早期の中耳真珠腫などです。耳だれが続いてお困りの方、子供のころから中耳炎があって聞こえの悪い方、一度手術を受けたものの聞こえが良くならなかった方、病院で真珠腫の診断を受けたものの長い入院での手術を敬遠される方など耳の後ろを切らずに耳の穴の中だけで終わらせることができ、その日に帰ることができる手術を希望される方は一度ぜひ診察を受けてください。日本では病床が有り余っているのが現状で、病院では入院ありきで手術を組むことが普通になっています。入院をしなくても安全に楽に手術を受けていただくことができます。ひょっとしてご自分も適応かと疑われた方は一度ご相談ください。
8/20(月)より平常通り診療を行います。