学校健診
梅雨の6月のはずですが、梅雨入りはまだのようです。日中の気温は上がりますが、朝夕が涼しくまだ過ごしやすい日が続いています。
今は相変わらず咳と咽喉頭痛、発熱、声がれを訴える方が受診し続けていますが、花粉症・アレルギーの方はめっきり減少し、代わって学校健診の用紙を持った方が来られるようになりました。新型コロナの方は微増しているようです。いつまでも油断なりません。学校健診で最も多くみられるのが「耳垢栓塞」です。これが病気ということではなくプール授業の前に鼓膜所見を取れない場合にチェックをされるため実際の病気は耳垢除去後に判明するということになります。何の病気もないことが多いのですが、まれに鼓膜に穴が開いていたり、鼓膜の向こう側の鼓室に滲出液が溜まったりしていることがあります。健診にはこのような病気をスクリーニングする意味があります。そのためぜひともプール前に受診をお願いいたします。
アレルギー性鼻炎についてはほとんどのお子さんですでに分かっていることが多く、チェックされることは少ないですが、「副鼻腔炎」や「鼻炎」といった細菌の感染をあらわす病気はほとんどが急性疾患ですので、治療を受けて治してからプールに入っていただくことが望ましいと考えます。ご理解の程よろしくお願いいたします。
イネ科花粉症とスギ舌下免疫療法
GWも終わり仕事や学校の毎日となりました。コロナのことなどいつのことだったかと忘れておられる方も多いようですが、相変わらず陽性者は出続け、激似の症状の方も減ってはいません。むしろGW前には増加傾向にありました。咽頭痛、咳、声がれ、発熱などが主な症状ですが、症状の強さはかなり個人差があります。熱は平均3日程度であることが多いようです。
ほかの症状は1~2週間程度で治まりますが、2~3か月咳が続くこともあります。疑いのある方はまだ検査も行っていますので、来院時にその旨受付で伝えてください。
スギ・ヒノキ花粉症も終わっていますが、イネ科のカモガヤ・オオアワガエリなどの花粉症は4月の第2週目からと早めで結構多めの飛散量となっています。スギ・ヒノキが少なめでしたのでイネ科は多めとなります。
スギ花粉症の舌下免疫療法を始めようという方は、早めに電話で受付に初回を予約してください。初回当日は午前8:40までに来院していただき説明をまず聞いていただきます。その後薬局で初回内服分の薬剤を受け取ってきていただき、実際に内服します。その後院内で約30分副作用に関して異常が起こらないかお待ちいただくことになります。
合計1時間以上の時間を要することになります。2回目以降は午後の診察でも大丈夫で、1週間後とさらにその2週間後に再診いただくことになります。あとは1か月に1回の受診になります。
ヒノキ花粉飛散
新年度になりました。ようやく気温も上がって暖かくなってきました。雨も多く急な気温の変化のため桜の開花期間が短くなりそうで残念です。
例年桜の開花とともにヒノキ花粉の飛散が見られるのですが、今年は3月29日から飛散が始まりました。スギ花粉の飛散も終了しそうでスギ花粉の飛散量はかなり少なめの年と言えそうです。ヒノキの飛散量も今のところ少なめでスギと同じような傾向であると言えそうです。
今年治療がうまくいっていると思っている方は決してそうではなく花粉飛散量の少なさが症状軽減の理由です。
グラフは、大阪府茨木保健所での観測結果ですが、昨年の点線の飛散量と比べるとずいぶん少ないことがわかります。
ただどれだけ少なくても一度鼻の中に花粉を吸いこんで発作が起こってしまえば、その後は少量の花粉でも簡単に発作を起こしてしまうようなります。少なくても予防的治療が必要です。4月中は抗アレルギー剤の内服を継続して、朝に点鼻薬の噴霧、点眼薬の使用を行ってください。GWに入れば服薬を終了していただいて大丈夫です。イネ科花粉もある方は一度休薬して、また症状が出現すれば服薬してください。
4月1日から午後診は16:30~19:00となっています。ご留意ください。
よろしくお願いいたします。
スギ花粉症と抗体製剤
3月になりました。寒い日が続きますが、何となく日差しが春っぽくなってきたようです。
スギ花粉はどうかと言いますと茨木保健所観測の結果ですが、2月20日がスギ花粉飛散日ということになります。3月1日の花粉飛散が今のところ最も多く106個/㎠でした。あとの日はまだ2桁の飛散で済んでいます。初期療法を始めている方はそのまま毎日忘れずに飲み薬を服用し、外出前に鼻噴霧ステロイド薬を点鼻し、抗アレルギー薬の点眼をおこなって出かけてください。症状の有無強弱にかかわらず毎日続けていただくことが重要です。それでも症状が酷くなる場合は、追加できる薬を服薬するか、最初の薬を変更するかなど方法はあります。
それでもよくならない人には、抗IgE抗体製剤のゾレア®という注射薬があります。受験目前の人や部活などスポーツで屋外の活動が多い人、営業や配達など常に花粉を浴びる可能性の高い方などが適応になります。厳密な適応があるかないかは、血液検査でクラス3以上のスギ特異的抗体価があり、血清中総IgEが30~1500IU/mlにあることなど細かな決まりがあります。
今の治療法に疑問を感じていてこの治療法を試してみたいという方は、受診から注射を始めるまで最短でも1週間程度かかりますので、できるだけ早く受診してください。
すでに予約サイトでは公表していますが、令和6年4月1日より午後診療を30分短縮させていただきます。
午後診は16:30~19:00となります。ご留意ください。
よろしくお願いいたします。
インフルエンザB・コロナ・花粉症
2月になりましたが、相変わらずインフルエンザとコロナの感染者は増加しているようです。
報道が少ないのでわかりにくいかもしれませんが、インフルエンザはB型の感染者が多く、新型コロナウイルス感染者も抗原迅速検査にて陽性率が上がっています。抗原迅速キットでは、症状発現および熱発からある程度時間が経たないと陽性にならないのですが、インフルエンザで約1日、コロナではインフルエンザより若干出にくい印象です。ただ抗インフルエンザ薬は発症後48時間以内に服用する必要がありますので、受診のタイミングが難しいです。
コロナの場合はインフルエンザのような誰でも服用していただく薬はありませんので急ぎませんが、周囲の人へ感染させない間に、そしてご自分の症状が辛くなる前に受診いただくのが重要かと考えます。いずれもワクチンで感染の機会が減るということはありませんのでご注意ください。
2月になりましたので、スギ花粉の測定も始まります。
初期療法としての内服開始は今のところ2月15日としています。
内服だけでなく、点眼、点鼻も症状出現前でもすべて開始してください。症状がないからと言ってやめたくなるかもしれませんが、ひどい症状にならないためにはやめないことが重要ですので、くれぐれも中止しないでください。