学校健診
6月に入りそろそろ梅雨の季節の到来です。寝屋川市・枚方市では小中学校の耳鼻科健診が終了しています。
最も多くの子供がもらっているのが「耳垢栓塞」です。「耳垢栓塞」とはこれが病気という意味ではなく、鼓膜を正確に観察できなかったということです。ひょっとして鼓膜に穴が開いているかもしれない、水が溜まっているかもしれないということです。プール授業の前にぜひ一度異常のないことを確認するために耳鼻科を受診してください。
次に多いのが「鼻炎」「アレルギー性鼻炎」です。「鼻炎」は副鼻腔炎の可能性や鼻前庭の炎症やアレルギーの可能性も含んだ病名です。これらを鑑別するために、さらに治療につなげるために一度血液検査やレントゲンを含め精密検査が必要になる場合があります。「アレルギー性鼻炎」もこれまでにアレルゲンを調べられたことがなければこの機会にアレルゲンを知って治療が必要になる季節やタイミングを知っておくことが望ましいでしょう。
「副鼻腔炎」もたまに指摘があります。「副鼻腔炎」に対しての治療は多変重要ですので、必ず受診してください。また、聴力検査だけでも用紙を渡される場合があります。この場合も標準純音聴力検査だけで診断がつく場合と、他覚的な検査を必要とする場合がありますので、診断が確定するまでは通院をしてください。時に2次医療機関へ紹介をすることもあります。
いずれも自己判断ではなく、かかりつけ医の診断に従ってください。プール前に必ず受診の程よろしくお願いいたします。
イネ科花粉症
晴天に恵まれた行動制限のないGWも終わりました。
ヒノキ花粉は4月前半でほぼ終息を迎え同時にイネ科花粉が断続的に飛散し続けています。少し早めの飛散のようです。この地域では、ここからだらだらと梅雨入りぐらいまで症状出現につながる量の飛散があります。飛散距離は500メートル程度と言われています。淀川河川敷を中心に飛散がありますので、できるだけイネ科花粉症の方は散歩や通勤など別の道を選んでいただき近づかないようにすることが花粉症にならない方法の一つです。
イネ科の植物は、カモガヤ、オオアワガエリに代表される黄色い花をつける雑草です。身近に目にすることができます。またこの時期に河川敷でスポーツをされる方は、特に注意が必要です。朝症状がなくても、先に対策を打つ必要があります。先に抗アレルギー薬を内服して、ステロイド鼻噴霧をしていただき、抗アレルギー薬の点眼を入れて出かける必要があります。
眼症状の強い方はさらにステロイド点眼を持参したほうがベターでしょう。このような対策をしたうえでスポーツに参加して出る症状を最小限にするのが良いでしょう。もちろん日によってはそれでも症状が出現します。その場合は継続的な治療が必要ですので、一度受診し、ご相談ください。
ヒノキ花粉飛散
満開の桜もそろそろ散り始め、新年度で人流も徐々に増加しているようです。それに応じて減りきらなかったコロナ感染がまた上昇に転じてきそうな感染者数となっています。
3回目のワクチン接種率が伸びず、副作用を敬遠してか保留にされている方も多いようです。接種券を手元にお持ちの方はぜひ今の間に受けていただくことをお勧めします。今できることは感染回避とワクチン接種です。これらが徹底できなければいつまでたってもまん延防止措置を受けるような中途半端な状態が続きます。
さて花粉症はスギ花粉がほほ終焉を迎え、ヒノキ花粉の飛散が最盛期となっているようです。
グラフは茨木保健所の4月4日でのデータです。
昨年と比較するとずいぶん少ないようですが、あと2週間程度は飛散が続くと考えられます。
1度激しくくしゃみ・鼻水の発作が起こってしまった方は、花粉の量に対する閾値が下がってしまっていますので、ごく少量の花粉でも大量飛散の時と同じように発作が起こります。やはり十分な対策が必要です。
内服・点鼻・点眼を症状にかかわらず継続していただくこと、換気に注意すること、洗濯物を外に干さないなどの工夫はしていただくことが重要です。
昨年、今年と花粉症に懲りた方は5月からアレルゲン免疫療法という根本治療を行いますので、ぜひご参加ください。
スギ花粉飛散開始する
3月に入り寒かった冬もようやく終わり春らしさを見せ始めています。
コロナ感染はオミクロン株の爆発的な広がりはピークアウトしたようですが、それほど急速には減少傾向に転じないのがもどかしく感じられます。ステルスオミクロンと言われるBA2株の検出もされていますので、今までの日常はまだまだでしょうか。
最近はコロナ感染後の咳、痰、鼻汁、嗅覚味覚障害などの方が多く受診されています。コロナ感染者の多さを感じます。適切な治療を行えば、軽快させることができますので我慢をせずに受診してください。
もちろん自宅での療養期間終了後の受診になります。よろしくお願いいたします。
茨木保健所によると今年は2月28日にスギ花粉飛散開始日が決まりました。連続して1㎠あたり1個の花粉飛散が見られた最初の日がそれに当たります。そろそろこの暖かさとともにスギ花粉症状を訴える方が増加しているようです。まだ薬の備えのない方は急いで準備をしてください。
花粉症状がコロナ感染と紛らわしい症状であることも考えられます。またマスクを外して鼻をかむとか目をこするなどの行為により感染の機会も増えることが想像されますので、今年はできるだけ症状を出現させないことが肝要かと考えます。
花粉症の方はできるだけ速やかに受診してください。
花粉症初期療法とオミクロン
2月になりましたが、コロナ感染の状況は凄まじさを増すばかりで、新規感染者数の更新の毎日と日常生活の制限に皆様少々うんざりしてきているのではないでしょうか。
学童以下の子供たちに感染が爆発していることからそれに応じた対策が必要ですが、いまだ次の施策がうたれないままでもどかしい状況が続いています。そんな状況の中でも花粉は飛散します。風邪症状のように見える花粉症の症状をできるだけ抑えておくことが特にオミクロンの症状と間違われないためにも必要となります。
昨年は2月12日が花粉飛散日でした。今年も同日前後から始める初期療法により症状出現を抑えてください。初期療法は花粉飛散前もしくは症状出現時から治療を開始することで症状発現を遅らせたり、症状を軽減し過敏性の亢進を抑えたり、終了を早めたりする効果があります。一度大量曝露を受けるとその後は閾値の低下により、少量の飛散でも大量飛散の時と同じように症状が酷く出るようになってしまいます。このように過敏性の亢進を避けるためにも初期療法が重要になってきます。
抗アレルギー薬を2月10日~13日に服用し始めること、鼻噴霧ステロイド薬を同日より点鼻することによりどのような花粉症のタイプにも効果が認められます。花粉症をコントロールすることが、紛らわしいオミクロンの症状を見分けるのに役に立つはずです。
例年症状が進んでから受診されている方も今年はぜひ花粉症の初期療法を受けてください。よろしくお願いいたします。