鼓室形成術とは、慢性中耳炎、鼓膜穿孔、真珠腫性中耳炎、術後耳などの方に対して行う手術で、当院では、局所麻酔を使用して日帰りで行っております。鼓室内の病変に対して処置をし、耳小骨を修復するなどします。さらに、薄切した耳珠軟骨を用いて鼓膜を形成します。
現在、鼓室形成術を日帰りで行っている医療機関は全国的にもほとんどありません。しかし、その手術の効果は入院での手術と何も変わりませんし、安全で負担が少なく受けていただけます。お悩みの方はぜひ一度当クリニックにご相談ください。

当院では、「経外耳道的内視鏡下耳科手術（TEES：transcanalendoscopicearsurgery）」を行っています。当初は、従来からの局所麻酔を使用した顕微鏡下での手術を行っていました。しかし、2017年からは完全に局所麻酔を使った内視鏡下耳科手術を実施しています。内視鏡下耳科手術は耳の後ろを切らないため、患者様の身体的、時間的負担が少なくなります。
顕微鏡を使って手術を行うには、病変を離れたところから観察するために視野を広く確保しないといけません。例えば中耳の手術で耳の前方を見る場合、耳の後ろを切開して病変にアプローチするため、狭い部分を見やすくするのに正常な骨や粘膜まで削る必要があります。問題がなければ残せる部分ですし、傷が大きくなれば回復にも時間がかかるので、患者様にも負担になるでしょう。
内視鏡下耳科手術は耳の中の操作のみで手術をするので、耳の後ろを切らず、正常部分の骨や粘膜を削ることもほとんどありません。これは正常な部分を残しておけるメリットと、術後の回復が早いというメリットとなります。
ガーゼを当てたり、圧迫・消毒したりする必要もないので、特殊なスポンジと綿球を耳に詰めるだけの状態でお帰りいただけます。手術にかかる時間はだいたい60～90分ほどです。術後の通院は、1週間目が初回となります。

当クリニックでは、鼓膜形成術を内視鏡下耳科手術で行っております。全身麻酔ではなく局所麻酔を用い、耳の後ろを切らないので入院する必要はありません。
日帰りで受けていただくことができます。

手術にかかる時間はおよそ60～90分です。鼓膜の穴をふさぐ材料として耳珠軟骨を採取する時に外耳道を少し切るのですが、傷はほとんど残りません。耳の中を内視鏡下で観察、手術しますので、手術の時間は大幅に短縮されます。

当クリニックでは、鼓膜形成術を局所麻酔で実施していますので、日帰りで手術を受けていただけます。全身麻酔に不安がある患者様にも、安心して治療に臨んでいただけます。
また、局所麻酔ですので患者様に意識があり、聞こえの具合の確認をしながら手術を進めることができます。

リカバリーチェアのご用意をしておりますので、術後1～2時間ほど、ゆっくりとお休みいただけます。
手術後は耳の穴に詰め物を入れてお帰りいただきます。通院の初回は1週間後です。その後は患者様の状態を見まして、1～4週間後にご来院いただきます。